全国高等学校魅力化フォーラム

2018年6月24日(日)
東京・TOC五反田メッセ

全国高等学校魅力化フォーラム
―地域との協働による魅力ある高校づくりに向けて―

島根県は11月1日を「しまね教育の日」と定め、続く1週間を教育ウィークとして、地域、学校、家庭など多様な主体がこれからの教育を考える機会としている。中でも県教委が主催する「しまね教育の日フォーラム」は、年ごとにテーマを変え、関係者が集うメインイベントだ。一般財団法人地域・教育魅力化プラットフォームが昨年度より共催者となり、今年は「魅力ある学校教育と地域創生の好循環をつくる」をテーマに設定した。内閣官房、総務省、文部科学省からの来賓も含め、県内外から250名の参加者が集い、さまざまな立場の大人が主体的、対話的に学び合った一日をレポートする。(取材/文 江森真矢子)。

地域振興の核としての高等学校教育改革の方向性を学ぶ

第1部は、「地域振興の核としての高等学校教育改革」をテーマに行政説明がありました。「社会に開かれた教育課程」の実現に向けた検討状況として、カリキュラム・マネジメントの推進の他、2018年6月に閣議決定された「まち・ひと・しごと創生基本方針2018」に高等学校が地域人材の育成において極めて重要な役割を担うと盛り込まれた旨の説明がありました。さらに、高等学校と市町村の連携の必要性と課題についても紹介され、参加者は熱心にメモを取る様子が見られました。
続いて、高等学校改革事例として、栃木県教育委員会高校再編推進担当の鈴木啓介様より「栃木県の地域協働による小規模校の魅力化」をテーマに学校運営協議会を設置した栃木県立馬頭高等学校の事例の他、長野県教育委員会高校改革推進参与の内堀繁利様、島根県教育委員会教育指導課課長の常松徹様から各県の先進的な事例が発表されました。

地域との協働による魅力ある高校づくりに向けた対話

第2部は、地域との協働による魅力ある高校づくりに向けて以下4テーマに分かれ意見交換を行いました。
①「高校と地域の協働の仕組み(体制・コーディネーター等)」
②「地域を舞台にしたプロジェクト学習(地域の課題発見解決型学習)」
③「魅力ある高校づくりの目標と評価(KPI・指標・評価システム)」
④「都道府県・設置者による高校魅力化の事業・施策及び現場支援の在り方」
なかでも、テーマ③「魅力ある高校づくりの目標と評価」については、参加者の課題感や関心が高く約20名の参加がありました。最初に三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社の阿部様より昨年度検証した評価システムについて紹介があり、参加者からは評価項目への質問の他、調査結果を有効的に使うための提案など、限られた時間ながら活発な意見が交わされました。その他のテーマの参加者からも、「意見交換でコーディネーターの配置について知り、設置についての検討を一歩始めたいと思う(テーマ①)」「プロジェクト学習の事例として、岩手県立大船渡高校の課題探究の取組(大船渡学)の発表があり、生徒への関わり方など学ぶものが非常に大きかった(テーマ②)」「県と市町村の関わり方について、県として何をするべきか今一度考えようと思う(テーマ④」といった声がありました。

フォーラム全体を通じて「大変有意義なフォーラムだった。国の動き、他県の動き、各高校の動きなど様々な視点で捉えることができた」といった感想を頂きました。ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。



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