インタビュー
【地域みらい留学 in 北海道】「80歳までこの町で暮らしたい」 標津高校で踏み出した、私らしい生き方
埼玉県草加市出身の佐藤実莉(さとう・みのり)さんは、今年地元を離れ、北海道標津(しべつ)郡標津町にある標津高校に進学しました。中学時代の人間関係の悩みを経て、「日本の端っこで生活を満喫したい」と一歩を踏み出した実莉さん。入学から3ヶ月がたった今、大好きな学校生活や寮生活、そして将来の夢について語ってくれました。
中学2年生の頃、人間関係で少し悩むことがあり、環境をがらっと変えて自然があるところで生活してみたいと強く思うようになったんです。そこで中学3年生のときに標津高校の体験入学プログラムへ参加しました。
ポー川史跡自然公園で竪穴式住居を見たり、アイヌ民族の暮らしを体験したりして、すごくワクワクしました!寮にも泊まってみて、ハウスマスターさん(※)や寮母さんがとても優しかったのも印象的でした。ここなら自分らしくいられるし、楽しく暮らせそうだと思い、標津高校への進学を決めました。
※ハウスマスター…学生寮において、寮生の生活指導や健康面の管理、精神的なサポートなどを行うスタッフ

お父さん、お母さんには、別の場所で暮らしたいということはずっと話していました。ただ、2人とも心配だったようで、入学にあたってハウスマスターさんと連絡を取り合い、私の心配事や自立して生活できるかといったことをたくさん話し合ってくれました。
標津町に行く前に、お母さんから「どうしてこの高校に行きたいのか、その気持ちを忘れないでね」と言われました。私がここに来てからは、寂しさのあまり泣いていたみたいですけれど(笑)。それだけ心配しつつも、私を送り出してくれたのだなと感じます。
すごく楽しいです! 標津高校には、1年生から3年生までそれぞれのカリキュラムの中で、町を学びのフィールドとする「メナシ学(※)」という探究の授業があります。
6月の後半には、みんなで野付(のつけ)半島に行きました。野付半島にどんな生き物がたくさん生息しているかを学んだり、そこに落ちているゴミ拾いをしたりしました。野付半島は地球温暖化の影響で海水面が上昇し、波に削られて消滅してしまうかもしれないという深刻な課題を抱えています。こうした現実を実際に足を運んで肌で感じながら学べるので、毎回新しい発見があって面白いです。
※メナシ…アイヌ語で「東」を意味する言葉。北海道東部地域のことを指している

はい、中学から続けている陸上競技部に所属していて、今は100メートル走を専門に頑張っています。平日の放課後は部活の練習に打ち込んでいて、充実した毎日を過ごしています。
楽しいですけど、やっぱり自分でやらなきゃいけないことが多いので大変です(笑)。前はお母さんにやってもらっていた洗濯も、今は自分でやっています。あと、朝起きるのは昔から苦手なんですけど、今のところ遅刻なしで頑張ってます!

中学校のときは、毎朝学校に行くのが面倒くさいなとか、勉強するのも面倒くさいなと思っていました。でも高校に入ってからは、「みんなに早く会いたいな」っていう気持ちがあって、学校に行くのが楽しみになりました。休日も、学校が始まるのが待ち遠しいです。そこが、一番変わったところだと思います!
7月には、学校の文化祭に家族が来てくれたんです。学校の様子を見てもらったり、普段の寮生活のことを話したりしたら、「すごく成長したね」と言ってもらえました。それもすごくうれしかったです。

高校を卒業したら、この標津で働きたいなって思っています。きっかけは、メナシ学で波心会(はっしんかい)という漁師の方々のお話を聴いたことでした。
波心会は、標津の海産物のおいしさを全国に届ける活動をされています。特に、「未利用魚」という普段はあまり活用されていない魚に価値をつけて商品化する取り組みにすごく惹かれました。あのお話を聴いて、私もそんな仕事に関わってみたいと強く思ったんです。そうすれば、大好きな標津やこの学校とずっと繋がっていられますよね。
実は入学した瞬間に、ここでずっと暮らしたいって直感したんです。80歳まで、いやそれ以上ずっと、この標津で生活していけたらなって思っています。
この企画は北海道新聞社のWebサイト「MouLa」に掲載された地域みらい留学生のインタビュー記事を転載しています。
Webサイト「MouLa」では北海道における地域みらい留学の特設サイトを開設していますのでそちらもぜひご覧ください。
https://moula.jp/feature/c-mirai_hokkaido/
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